
2018/11/1
日本・世界の植物園訪問記(7)
国立カンドージー植物園
ミャンマー連邦 マンダレー地方域
※本記事の内容は2007年に作成し、2018年に一部改訂したものです。
最新の情報は各植物園の公式ホームページ等をご確認ください。
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- オーキッドガーデンには多くのランが集められている
国立カンドージー植物園(National Kandawgyi Garden)はミャンマー唯一の大規模植物園で、国中部に位置する古都マンダレーから約70km(自動車で約2時間)東方の、避暑地として有名なピン・ウー・ルウィン(メイミョウとも言われる)の外れにあります。
前身は英国統治時代の1915年に森林研究者であるアレックス・ロジャーが英国キュー植物園に倣って設立した30エーカー(約12ha)ほどのメイミョウ植物園であり、1917年に政府に公認されました。その後、1942年に総面積240エーカーの国立植物園として、林業省の管轄下に置かれ、2000年には現在のNational Kandawgyi Garden と改称されました。2001年5月に拡張され、総面積436.9エーカー(約177ha)の広大な規模になりました。ミャンマーを代表する竹類、Croton類(トウダイグサ科)各75種類や、ミャンマーの森から集められた42種類の土着ランを初めとする多数の珍しいランを見ることが出来ます。
園内には大きな池があり、それを囲むように様々な植物が植えられています。また、園内のレストランでは景観を楽しみながら季節のフレッシュジュースや軽食も摂れるようになっています。
ホテルも併設されており、統治時代様式の旧棟の他、目の前に池を臨むサンセットデッキや新しく建てられたバンガロー棟などもあります。
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- ビルマの種名を持つカキの仲間 Diospyros burmanica
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- まるで探検の始まりを思わせる植物園の入口
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- 象に乗って植物園内の森林探検も
(30~40分程度、不定期実施、有料)
ピン・ウー・ルウィンは標高1,100m程度の高地にあって涼しいため、統治時代から避暑地として賑わった町です。その名残として100年以上の歴史を持つホテルなど当時の建物があちこちに残り、馬車などが今も現役で活躍しています。
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- 築100年のThiri Myaing Hotel
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- かわいい馬車はピン・ウー・ルウィンの名物
ミャンマーは仏教国で、親日家も多く、人心も良く、安心して旅行できる国です。季節は乾期(11月~2月)、暑期(3月~6月)、雨期(7月~10月)に分けられており、一番花が咲いている時期は乾期です。
マンダレーはバガン遺跡とインレー湖を観光で回る時の中継地にもなりますので、ミャンマー観光の際には少し寄り道をしてみては如何でしょうか?
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- 町には花屋や植木屋が多く見られる
DATA
交通 | 首都ヤンゴンからマンダレーまでは国内線空路で最速1時間20分 マンダレーからピン・ウー・ルウィンまでは車で約2時間 (鉄道もあります。途中急な上り坂があるため、スイッチバックが今でも行われています。鉄道マニアの方には是非おすすめです。約4時間) ピン・ウー・ルウィンの町中から車または馬車で約15分 |
開園時間 | 午前8時~午後6時 |
休園日 | 年中無休 |
入園料 | $5(アメリカドル) |