2017/12/1

ハーブティー(5)

~冷え解消のために~

冬に向けて、冷えを解消するハーブティーをご紹介します。
冷えのぼせや、冷えからくる頭痛、腰痛、腹痛などの予防にもなります。
手足が冷たくて…という方は、少し続けて飲んでみましょう。



冷え解消ブレンド

Blend Recipe (1人分)

クローブ 5粒
ヤロウ 1つまみ
ローズ 2つまみ

ハーブティーのいれかた

1.あらかじめ熱湯で温めておいたポットにハーブを入れ、1人分につき1カップの熱湯を注ぎます。
2. ハーブの揮発成分を逃さないためにすぐふたをして、3~5 分間置きます。時間の目安は、柔らかい花や葉のみの場合は3分ほど、堅い実や根などを含む場合は、5分くらいです。
3. 茶こしでこしてカップに注ぎます。

ハーバルフットバス

このハーブティーのレシピは足浴に用いても効果的です。就寝前の足浴は、全身を温め、熟睡させてくれます。
1.上記分量のハーブを1Lの熱湯に入れ、5分間弱火で煮出します。
2.両足の入る容器(金属製以外)にぬるめの湯を張り、1.の抽出液を注いで、40~42℃位に調整します。
3.くるぶしの4~5cm位上までつかるように湯の量を調整し、10~15分間足浴します。途中で湯がぬるくなったら、熱めの湯を入れて調整します。

ハーバルバス

少し古くなったハーブは、入浴剤にしてみましょう。堅いものや大きいものは細かくして、布袋やお茶パックに入れましょう。バスタイムに香りと効果が楽しめます。

ハーブの特徴

クローブ Clove

別名;チョウジ(丁子)、チョウコウ(丁香)
基原;Syzygium aromaticum(Eugenia caryophyllata) チョウジ(フトモモ科)
用部;蕾
成分;オイゲノール、カリオフィレンなどの精油、タンニン、フラボノイドなど
作用;消毒、抗菌、鎮痛、駆風、刺激など
適応;歯痛、歯肉炎、吐き気、食欲不振など

ヤロウ Yarrow

別名;セイヨウノコギリソウ、ミルフォイユ
基原;Achillea millefolium セイヨウノコギリソウ(キク科)
用部;地上部
成分;プロアズレン類、ピネン、カリオフィレンなどの精油、フラボノイド、タンニン、苦味アルカロイドなど
作用;発汗、血圧降下、収れん、利尿、抗菌など
適応;胃腸障害、冷え症、発熱、膀胱炎、外傷(外用)など

ローズ Rosa

別名;バラ
基原;Rosa gallica(ガリカ種)などのバラ(バラ科)
用部;花弁
成分;フェニルエチルアルコール、ゲラニオールなどの精油、有機酸、タンニンなど
作用;鎮静、緩和、収れん、消炎、抗菌など
適応;冷え症、神経過敏、不安感、精神的ストレスによる下痢や便秘、女性ホルモンの不調による諸症状など


ハーブのおはなし(5)

ハーブの歴史は、メソポタミア、エジプトなどの古代文明より始まったとされ、やがて医療に用いられるようになり、紀元前1500年頃の現存する最古の医学書といわれるエジプトの『エーベルス・パピルス』には、すでにガーリックやジュニパーなどのいくつかのハーブが記載されています。紀元前400年頃、医学の父といわれる古代ギリシャのヒポクラテスは、ハーブや食物を熱・冷、乾・湿という基本的性質に分け、バランスを保つことの重要さを唱えました。その後、1世紀の後半には、医師ペダニオス・ディオスコリデスによって600種類の植物薬の他、鉱物や動物薬を紹介した『マテリア・メディカ(薬物誌)』が著され、ヨーロッパでは1600年頃まで、医学・薬学の原典として尊ばれました。中国最古の本草書『神農本草経』も、1~2 世紀頃に成立したもので、植物を中心に365種類の生薬が記されています。

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