2018/12/4

ハーブティー(8)

~末端の冷え対策のために~

冬も本番。ショウガのからだを温める作用を体験している方も多いと思いますが、ハーブティーに利用してもスパイシーなテイストが楽しめて、寒い季節にぴったりの素材です。



末端の冷え対策ブレンド

Blend Recipe (2人分)

ショウガ※ 薄切り1片
クコシ 2つまみ
ルイボスティー 2つまみ

※ショウガは、生のものでも乾燥したものでもOKです。

ハーブティーのいれかた

1. あらかじめ熱湯で温めておいたポットにハーブを入れ、1人分につき1カップの熱湯を注ぎます。
2. ハーブの揮発成分を逃さないためにすぐふたをして、3~5 分間置きます。時間の目安は、柔らかい花や葉のみの場合は3分ほど、堅い実や根などを含む場合は、5分くらいです。
3. 茶こしでこしてカップに注ぎます。

ショウガの精油

ショウガは、『WHO monographs on selected medicinal plants』にも収載されている有効性が明確なハーブです。この有効性に大きく関わる成分として、精油成分が挙げられます。ショウガの精油は400年以上前から用いられており、フランスでは現在でも鼓腸や発熱、食欲減退に、角砂糖に1,2滴含ませたものが処方されているようです。また、アロマテラピーでも、マッサージオイルに混ぜて、関節の痛みや、お腹のハリや消化不良などの消化器系の不調に用いられています。但し、作用が強いので、皮膚を刺激しないように濃度に注意しなければなりません。なるべく、アロマセラピストの指導のもと活用しましょう。その他、ワインやビール、強壮酒、各種食品の香り付けに利用されています。

ハーブの特徴

ショウガ(生姜) Ginger

別名;ジンジャー、ショウキョウ
基原;Zingiber officinale ショウガ(ショウガ科)
用部;根茎
成分;ジンギベレン、ビサボレン、テルピネオールなどの精油、ギンゲロール、ギンゲロンなど
作用;健胃整腸、体温調整、鎮痛、鎮静、抗炎症、抗菌など
適応;悪心・嘔吐、下痢、腹痛、カゼ、冷え性など

クコシ(枸杞子) Wolfberry

別名;ウルフベリー、ゴジベリー、クコの実
基原;Lycium chinense クコ、Lycium barbarum ナガバクコ(ナス科)
用部;果実
成分;アミノ酸、ベタイン、ゼアキサンチン、ビタミンA・B1・C・ニコチン酸・カロテンなどのビタミン類、ミネラルなど
作用;滋養・強壮、免疫増強、肝保護など
適応;冷え、疲労倦怠、めまい、目のかすみ、肝機能障害など

ルイボスティー Rooibos Tea

別名;レッドブッシュティー
基原;Aspalathus linearis ルイボス(マメ科)
用部;葉および枝
成分;フラボノイド、芳香族酸、タンニン、多糖、ビタミンC、ミネラルなど
作用;抗酸化、精神安定、強壮、抗アレルギー、便通改善、血流増加など
適応;疲労、貧血、肌荒れ、老化、下痢、便秘、アレルギーなど

ハーブのおはなし(8)

ショウガは西洋でも東洋でも古くから用いられている重要なハーブ。食用とともに薬用としてもよく使用されています。その歴史はスパイスにはじまり、3000年も昔から栽培されてきました。熱帯アジア原産で、インドまたは中国から広まり、地中海地方に運ばれ、古代ローマやギリシャ、エジプト、ヨーロッパ全土に広がったと言われています。熱性・乾性のハーブとして、胃を温め、悪寒を治して、元気を回復させる効能が知られています。

ジンジャー・キャットと呼ばれる茶トラ猫
ジンジャー・キャットと呼ばれる茶トラ猫

日本では、くず湯、冷やし飴、生姜糖、生姜湯などに、また西洋では、人形のかたちをしたジンジャーマンクッキー、ジンジャーエール、ジンジャービール、ジンジャーブレッドなど、気分をスッキリさせる食品に利用されています。“ginger up(ジンジャー・アップ)”というフレーズは“元気づける”“盛り上げる”と言う意味を持つそうです。他にも、黄色がかったオレンジ色を“ジンジャー・カラー”、赤毛のことを“ジンジャー・ヘア”、茶トラ猫のことを“ジンジャー・キャット”と言うそうです。

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