2018/6/4

ハーブティー(6)

~快適な歩行のために~

梅雨の湿気は誰でも嫌なものですが、関節や腰の痛みを持つ方にとっては特に辛いです。梅雨時に痛みが悪化する原因のひとつに、外気の湿気による水分代謝の不調や冷えが考えられます。そこで、水分代謝を高め、老廃物を排出するハーブティーはいかがでしょうか。冷たい飲み物の摂り過ぎは控え、ホットでどうぞ。



快適歩行対策ブレンド

Blend Recipe (2人分)

ほうじハトムギ 2つまみ
ジュニパー※ 1つまみ
ネトル 1つまみ

※ジュニパーは、腎臓に影響を与える可能性がありますので、長期間の連用は避け、腎疾患の方、妊娠中の方は飲用しないでください。

ハーブティーのいれかた

1.あらかじめ熱湯で温めておいたポットにハーブを入れ、1人分につき1カップの熱湯を注ぎます。
2. ハーブの揮発成分を逃さないためにすぐふたをして、3~5 分間置きます。時間の目安は、柔らかい花や葉のみの場合は3分ほど、堅い実や根などを含む場合は、5分くらいです。
3. 茶こしでこしてカップに注ぎます。

味が薄く感じられる方は、小さめの鍋に沸騰したお湯1人あたり1カップ強の量とハーブを入れて、2~3分間煮出してください。

ハーブ&アロマ湿布

急激な痛みには、冷やしたハーブ液に浸したタオルを患部にあてるハーブ湿布や、水の入った洗面器にタオルを広げて入れ、その上に精油2、3滴を落とし、水面に広がった精油と水分をしみ込ませて引き上げ、患部にあてるアロマ湿布が効果的です。ハーブ液は1Lの熱湯にひとにぎり程度のハーブを浸して作ります。精油を利用する場合は、バスソルトや牛乳100ccに2、3滴混ぜてから、お湯に入れます。痛みには、ユーカリ、ジュニパー、マージョラムなどの精油が適しています。
このハーブ液はフットバスなどの部分浴にも使用できます。フットバスの方法はハーブティー(5)をご参照ください。

ハーブの特徴

ハトムギ

別名;種皮を除いたものはヨクイニン
基原;Coix lacryma-jobi var.mayuen ハトムギ(イネ科)
用部;果実(種子)
成分;炭水化物、タンパク質、脂質、コイキセノリド、トリテルペン、ビタミンB1など
作用;利尿、滋養強壮、消炎、鎮痛、健胃、血行促進など
適応;むくみ、筋肉痛、神経痛、食欲低下、いぼ、肌あれなど

ジュニパー Juniper

基原;Juniperus communis セイヨウネズ(ヒノキ科)
用部;果実
成分;ピネン、カリオフィレン、ボルネオール、シトロネロールなどの精油、フラボノイドなど
作用;利尿、発汗、解毒、鎮痛、健胃、抗菌など
適応;関節炎、リウマチ、痛風、膀胱炎、尿道炎など

ネトル Nettle

基原;Urtica dioica セイヨウイラクサ(イラクサ科)
用部;葉・地上部、根・根茎
成分;ギ酸、ヒスタミン、アセチルコリン、クロロフィル、ミネラル、カロテノイド、ビタミンCなど
作用;利尿、浄血、尿酸排泄、増血、抗アレルギー、強壮など
適応;関節炎、リウマチ、痛風、花粉症、貧血、前立腺肥大など


ハーブのおはなし(6)

“筋骨草(きんこつそう)”という、いかにも筋肉や骨、関節に良さそうな名前の植物があります。中国や日本で使われてきたオリエンタルハーブ(生薬)ですが、この特徴ある名前が示す様な作用の検討は十分に行われてきませんでした。近年、松浦薬業は、この筋骨草の動物実験の結果として、①コラーゲンの合成促進作用 ②骨の形成促進作用 ③関節炎モデルにおける抗炎症作用を報告しました。いつまでも快適に歩くための機能性素材として、今後ますます期待が高まります。

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