2016/2/19

四季の養生『冬』~蓄えの養生~

日本には四季があります。それぞれの季節の気候は大きく変化し、ヒトはそれに適応しながら健康を維持してゆきます。季節に呼応して適応させ病気にならないようにするには、それぞれの季節に合った養生が必要です。ここでは春、夏、秋、冬に分けて養生を五行相関と合わせながら説明してゆきます。

四季の養生『冬』~蓄えの養生~

冬は水に属し、黒く渋いもので腎の支配を受ける

冬になると生物は活動を控えエネルギーの発散を防止し、身体の奥に蓄えます。自然が静寂しているにもかかわらず、ヒトは暖房などで生活環境を改善し、なおも活発に働いています。
冬場のほうが同じ活動をしても夏より多くのエネルギーを消費します。溜め込まなければならないエネルギーを消耗しないよう気を付けましょう。

この季節に体と自然とのバランスをとるために必要な養生についてお話しします。

エネルギーを蓄えるために保温、防寒、栄養補給が必要です。まずは物理的に体の熱発散を防いでください。さらに体を温めるために暖かい食べ物、黒色の食物(山芋、里芋、ゴボウ等)を積極的に取りましょう。ただし、温まるからと言って辛いものを食し異常に汗をかくと逆に体を冷やすため注意が必要です。
  

風邪や寒さによる関節痛に
風邪や寒さによる関節痛に

また、外から来るストレス(外邪の寒)に気を付けましょう
寒さ対策は必須です。寒が身体に侵入し冷えると風邪をひいたり、手足、関節を冷やし痛みを発します。また急に寒いところに出ると心臓に悪影響します。

具体的な養生法

<体力を過度に消耗し疲れたとき>
まずは休息を取り、体を温め、身体を冷やさない果物のリンゴ、オレンジ(ミカンは冷やす)、ブドウを食べたり、山芋、里芋、ゴボウなどの皮の黒い穀物、シジミ、昆布、ヒジキなどの海産物を取ります

<体が冷えてしまったとき>
まずは、お風呂などで全身を温めてください。サウナで汗をかきすぎると逆に疲労しますので気を付けてください。暖かい食べ物でタンパク質をとり(豚鍋、鶏鍋)、早めに就寝してください。

養生してもバランスが保てなかった場合は漢方薬を試してみてください。

ホームへ先頭へ前へ戻る